2011年個展−中空− 作品 Up 
5月の個展に出品した作品を、「作品一覧」ページに掲載しました。
個展にお越しいただいた皆さま、誠にありがとうございました。
お越しいただいた方からは、今までの個展以上にお話しをお伺いすることができ、嬉しかったです。

今回も、多くの方から様々な解釈をいただきました。
中でも、“宇宙的”や“宗教的”等といった言葉を多く聞きました。
背景の黒、雲状のたなびき、蓮、といった画面が並ぶ会場を見ると、確かにそのようにも見えました。
わたしとしては、宇宙や宗教を強く打ち出そうと考えたわけではありませんので、ダイレクトにそう見えてしまったのならば、少し反省です。
しかし、“空っぽであると同時にすべてを満たした中空”というテーマには、宇宙的なものや宗教的なものも含まれていることは事実です。

また、複数の方から、「東北関東大震災との関係はあるのか?」と尋ねられました。
3月11日の震災の時期には、ちょうど「中空iii-iii」を描いている最中でしたが、画面内の絵の具の流れが、自分でも津波の流れに見えて仕方がありませんでした。
直接的に大震災を扱ったものでは全くありませんが、“中空”というテーマの一側面である“無常観”の表現という意味で、つながる部分はあると思います。

今回、作品の色調をモノクロとし、中空の円の扱い方を絞ったことで、個展としてのまとまりは出せたかと思います。

中空の円は、陰影を付けることで球に近づき、“何かを満たした存在”としての意味合いが強まりましたが、“空っぽな存在”としての意味合いは弱くなってしまいました。
“中空”の意味をより掘り下げていくことで、次に展開させていきたいと思っています。